<遺言>

【状 況】

 80代の女性でした。子どもが数名いましたが、一人は身近に住んでいて面倒をみてくれたりしていましたが、他の子は連絡をくれていませんでした。

 そこで、女性としては、面倒を見てくれる子に不動産や預貯金を集中して遺したいと考えて相談に来られました。

 

【対 応】

 当初は、一人に全てを相続させる遺言を作りたいと考えている様子でしたが、遺留分(相続分の半分をもらうことのできる権利)の説明をしたところ、自分の死後に争いになることは避けたいという考えを持つに至りました。

 そこで、預貯金については、家を引き継ぐ方以外の遺留分を侵害しないような形で相続させる内容の遺言書案を作成し、公証役場と調整の上、公正証書遺言を作成しました。

 

【ポイント】

 遺言の内容は自由ですが、内容によっては、自らの死後に紛争を残すことにもなりかねません。

 子どもたちの生活状況や性格を考慮し、自らの考えをどこまで反映させるかを考えて遺言の内容を検討することも大切です。また、遺言は、自筆のものもあれば、公証役場で作成するものもあります。作成時期や内容、費用負担を考慮して方式を考えることになりますので、そういった点もご相談頂ければサポートすることが可能です。 


<遺言>

【状 況】

 70代女性。生活から財産のことまで信頼していた長男の体調がすぐれないということで、自分よりも先に長男がいなくなることを危惧し、万が一の場合に誰にどのように相続財産を譲るかを考えたいということで、ご相談にこられました。

 

【対 応】

 長男が、親よりも先に亡くなった場合、代襲相続が発生し、長男の子に相続権がいくことになりますが、ご本人の意向としては、長男の妻などにも任せたいとの考えから、配分方法を考えて、改めて自筆で遺言を作成しました。

 その上で、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を活用し、公証役場で作成するほどの費用をかけることなく、遺言作成を完了することができました。

 

【ポイント】

 遺言は、公正証書にせずとも、自筆で書いても有効です(ただし、様々な形式的な要件はあります)。

 ただし、家で保管をしていたりすると、遺言者が亡くなったあとに「家庭裁判所での検認手続き」が必要となり、他の相続人への通知が必要になるといった問題があります。

 この点、法務局の保管制度を利用すると、公正証書と同じように検認が不要になるというメリットがあります。費用も数千円と安く抑えられますから、利用について検討してみるのもよいでしょう。