<個人破産>

【状 況】

 50代の男性でしたが、病気などで仕事が続かず、休職中の生活費を賄うために消費者ローンやクレジットカードのキャッシングを利用し始めたところ、金利が高く、返しても返しても借金自体が減っていかないという状況に陥っていました。

 いつの間にか毎月の返済が10万円を超え、収入のかなりの部分を返済に回すことになってしまったために、弁護士へ相談することを決めました。

 

【対 応】

 借金の金額が既に400万円近くになっており、毎月の収入の半分近くを返済に回さなければならないような状況になっていたことから、破産の方針としました。

 過去にギャンブル歴などがなく、生活費の不足を借金で賄っている状況であったことや、大きな財産もなかったことから、破産管財人が選任されない「同時廃止」という手続きを選択し、最終的には裁判官の免責決定を経て再出発を図ることができました。

 

【ポイント】

 個人の方の破産は、ギャンブルなどのいわゆる「免責不許可事由」があるかということや、大きな財産があるかといったことによって、裁判所へ申し立てる際のポイントが変わってきます。スムーズに手続きを進めていくためにも、適切に状況を整理し、速やかに申立てを準備することが大切です。


<個人破産>

【状 況】

 30代男性。二十歳の頃に、親族に声をかけられ法人の代表者となりました。当時はまだ働き始めたばかりでもあり、社会のこともわからず、形式だけだと思っていました。ただ、中身もよくわからないまま、銀行にその親族と一緒に行って判子を押したりしていたのですが、いつの間にかその法人での仕事はなくなっていきました。

 すると、数カ月後から、「銀行」や「保証協会」というところからハガキが届くようになり、自分に何千万円もの返済をするようにとの通知が届くようになりました。ただ、自分は関係ないと思い見ないようにしていたのですが、カードを作ることができないなど非常に不自由な生活を送らざるを得ないこととなっていました。その後、家庭を持つ場面に至り、過去のことであってもきちんと清算をして責任を果たした方がよいと考えるようになり、当事務所へ相談に来ました。

 

【対 応】

 その事業を始めた親族とも連絡をとり、当時の状況や現在の法人の状況などもできる限り資料を整理しました。また、本人に関しては、当時は中身をしっかりと理解していなかったとはいえ、成人を迎えていたことなどを考えれば債務を負っていることは間違いないといえることから、個人のみの破産申立てを行うこととなりました。

 過去の対応や、現在の資産の開示などを適切に行い、最終的には免責が認められることとなりました。

 

【ポイント】

 法人の代表者になってしまったような方は、個人では到底払いきれないような負債を負わされていることも多くあります。そして、銀行や保証協会などの債権回収を「なんとなく」で乗り越え、日常を過ごしてしまっている方がいるのも事実です。

 ただし、しっかりと負債を整理して、人生の再出発を図ることはとても大事なことです。気になるハガキなどが来ている方は、早めに相談しましょう。


<任意整理>

【状 況】

 地場の中小企業にお勤めの方でしたが、社内でもしっかりと仕事をされておられました。しかしある日、投資を誘うSNS広告にふと興味を持ち連絡をしたところ、いつの間にか投資を始めることとなってしまい、さらに、その投資の追加資金を消費者金融から借り入れるように誘導され、数百万の借金を背負うことになってしまいました。

 

【対 応】

 借金額は決して小さくなかったものの、収入が相応にあったこと、持ち家もあったことから、破産をすることを回避し、任意整理(分割払い)で対応する方針となりました。数社に対し、毎月弁済原資を分配するスケジュールを立て、個別に和解をしていきました。

 

【ポイント】

 ある程度安定した収入がある場合には、任意整理といって消費者金融などに対する借金を分割払いや一括払いをするよう直接交渉を行うことも選択肢になり得ます。目安となる返済期間はありますが、生活状況や経済環境などによって交渉しうる期間は変わってきます。無理のない金額で、借金を返済するための期間を考えていくことが大切になります。

 なお、任意整理の場合には、裁判所を通しませんので、一部の債権者だけを対象にするなど、ある程度自由に交渉ができるという特徴があります。


<個人破産>

【状 況】

 40代女性。従前から自営業で店舗を持ち働いていましたが、体調を崩してから、自営で日々営業をすることができなくなりました。そのため、銀行からの借入が返済できなくなり、仕方なくカードローンなどで自分の治療費や生活費、さらには銀行の返済をまかなうようになっていきました。

 いつの間にが金額は増え、数百万円になっていました。

 

【対 応】

 体調が万全ではなく、仕事量も調整しないといけないような状況であることを考慮し、収入が安定しないことから、破産手続きをとることでやむを得ないという結論に至りました。

 自営業ではあったものの、その規模も非常に小さくなっており、体調不良などの原因が明確で、お金の使い方にも大きな問題がないと判断できたことから、同時廃止の申立てを行い、無事に認められ、最後は免責を受けられることになりました。

 

【ポイント】

 管財人がついて調査が必要になるのか、そうならずに同時廃止として終わるのかは、費用面(予納金20万円)を考えても大きな判断のポイントになります。資産がなく、お金の使い道もそれほど大きな問題がないというような場合には、同時廃止ができないかを事前に検討することも重要です。