二重価格は弁護士にも?

今日の日本経済新聞の記事です。

大手が包囲網 楽天のフリーテル買収

一部抜粋すると、
シェア4位の楽天は26日、6位の「フリーテル」を買収すると正式に発表した。決着した譲渡額は5億円強。
専門家は「買収額の小ささは格安スマホの事業環境が全般に厳しい実態を示している」と指摘する。
ここに来て格安スマホ市場は曲がり角を迎えている。
ソフトバンク系のワイモバイルやKDDI系のUQモバイルなど大手系列が資金力にモノをいわせて大々的に広告を打ち始めた。足元の新規契約者数はこれら大手系が5割を超え、通信大手3社による市場の寡占が進んでいる。

ということです。

自分も格安スマホユーザーなので、使ってみて正直なところ差を感じないというのが感想です。
顧客が移動し始めるのも、大手がカバーし始めるのも当然と思います。

で、ここからが言いたいこと。笑
現状、ソフトバンクもKDDIもかつてからのブランドと格安スマホブランド2つを持ち、この部分で二重価格にあるということです。
もちろん向こうに言わせればサービスが違うとかスピードが違うとかあるでしょうが、一般ユーザーの使い勝手からしたら同じと感じます。

この二重価格問題、消費者にとっても疑心暗鬼になるし、売る側も説明に苦慮します。

で、振り返って弁護士業界。
各事務所の設定費用とは別に、一定の所得以下の方用に「法テラス」という制度が利用でき、それを使えば費用も安く、分割払いも使えます。

例えば、自己破産。
事務所でやればどうしても30万円程度からの費用になります。
弁護士がやることは全く一緒です。
法テラスだから手を抜くなんて人はいないと思いますし、できるわけもありません。
つまり、相談者Aさんは30万払ったけれど、その後に来たBさんは13万だったということが日常的に起きているわけです。

この差の名目は収入の少ない方への支援ですが、地方で働かれている方だと相当数がこの基準にあたります。
そして、破産についていえば、資料収集やら聴き取りに時間がかかることも多く、法テラスの費用で利益を出せる法律事務所はごく僅かではないかと思われます。

自分も法テラスを使っていますので、この二重価格、自分も考えないといけません。
収入の少ない方や、支払いが大変だという方には、費用や支払方法などはいつも個別にご相談に応じています。

これでご納得頂けるならば、二重価格の状態から距離を置くというのは、考えないといけない大事な問題かもしれません。