「生きる職場」/武藤北斗

「生きる職場」。仕事と私生活がつながっていることに目を向けたリアルな言葉です。

「好きな日に働き、好きな日に休む。好きなことを優先させ、嫌いなことはやらない。」

これが、著者の武藤北斗さんが工場長を務める「株式会社パプアニューギニア海産」の働き方です。

 

ちょうど独立前のタイミングに読んでいましたが、

「ほんの30分程度の始業時間の関係で、子供を保育園に送っていけない」

「お迎えを担当しようにもフレックス利用には何となく言い出しづらい」

といった悩みがあり、

「仕事は楽しい(ものもある…)んだから、時間なんて決められなくても案件終わるまでは働くのに」

といった思いをもっていたときでした。

 

この職場では、

好きな日・好きな時間に出勤してよい

好きな仕事をやってよい

ということを決めています。

そして、これでうまく回っているといいます。

 

組織になって人が増えれば増えるほど、様々なスキル・得意分野を持つ人が集まり、その「好き嫌い」を第一に仕事を割り振れば実は会社の仕事はカバーされてしまうのではないでしょうか。

 

ただ、どこの会社にも「何となくのエリート像」「何となくの理想像」があります。

弁護士なら「一定の専門分野を持ちながらも、幅広い相談に対応できて、人柄も良くて、営業力もある」

コンサルなら「クライアントとコミュニケーションをとることができ、社内でのマネジメントも完璧で、さらに自分でエクセルなどを使わせても一流で、頭は論理的」

という感じでしょうか…

(私は、いずれでもないことを自己認識しつつ、丁寧さだけは失わないようにとアップアップで走り回っています…)

 

こういう理想像があるので、どうしても割り切って役割を分担するということに踏み切れないという事情もあるように感じます。

 

 

この話、実は家庭内でもいえると痛感することがあります。

「家事」の分担についてです。

私は、皿洗いや皿を食器棚にしまうことや、洗濯などが好きなのですが、掃除が嫌いです。。。

他方、妻は掃除が嫌いなようです。

こういう好き嫌いを無視した役割分担をしていたときは、やるやらない、やり方の雑さなどでちょこちょこ口喧嘩になったりしていました。

一度、家庭内でも「何が好き?何がヤダ?」と話してみてはどうでしょうか。

 

 

再び本から(→最初だけ試し読みできるみたいです。)。

「生活が豊かになってこそ仕事に集中できる」

まさしくそのとおり。

トップページにも書いていますが、その逆もしかり。

「職場でスムーズにやれてこそ、家庭でも穏やかに過ごすことができる」

 

困りごとがあれば、ぜひ解決しましょう。